けいすけのフィットネスブログ

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膝を痛める主な要因とは?

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こんにちは!

パーソナルトレーナーのけいすけです!

 

今回は悩んでいる方も多い「膝の痛み」について、前十字靭帯にフォーカスしてお話ししていきます。

前回、前十字靭帯の構造や特徴について記事にまとめておりますので、先にそちらをぜひご覧くださいませ。

 

keisukefit.hatenablog.com

 

 

 

[前十字靭帯損傷の要因]

①下肢関節の不整合

下肢関節の不整合及びそれに伴う関節の運動障害により、直接的・関節的にも膝関節には影響が及ぶと考えられます。ランニング、ジャンプ、カッティングといった動作により、地面から足部に伝えられたエネルギーは足関節から膝関節、股関節へと上方へ伝達されます。

 

関与する関節の機能が正常であれば、伝達されたエネルギーは筋肉や靭帯、関節包など軟部組織・関節で衝撃が吸収されます。しかし関節不整合が原因でその機能が低下している場合は、代償で一部組織に大きな負荷が加わります。

 

四肢関節の不整合により、各関節の運動が効率的に行われなくなり、局所的・機械的な負荷の増加が発生します。筋骨格神経系の疾患の危険を高め、傷害の原因ともなります。

 

過剰な負荷が加わっている間や、急激な負荷のベクトル変化などにより、関節を保護している構造には顕微鏡レベルの損傷が反復して発生しています。加えて神経知覚機能の変化が起こり、関節の不安定性へと発展します。

 

骨格姿勢の歪みがある場合、関節周辺にある靭帯には既に過剰な負荷が加わっていると推測できます。そのため、臨床的にわずかな外的負荷が加わるだけで損傷が起こると考えられます。

体幹前屈位において、「股関節内転位」「大腿骨内旋位」「膝関節20°〜30°」「脛骨外旋位」などの傾向が見られると、前十字靭帯の損傷が発生する可能性があります。

この下肢関節の不整合にはいくつかの危険因子がありますので、ご紹介していきます。

 

 

{1}足関節の過剰回内

足関節の過剰回内は、下肢の各関節だけでなく仙腸関節や腰仙関節、脊椎の椎間関節にまで影響が及びますので、あらゆる筋骨格系傷害の原因となり得ます。足関節の中心となる骨は距骨であり、上側に距腿関節、下側に距骨下関節があります。足関節の過剰回内傷害においてしばしば問題となるのが、この距骨下関節とされています。

 

距骨下関節は距骨と踵骨の間にてあり、距骨は舟状骨の後面とも距舟関節を形成しています。通常の歩行周期において、距骨下関節には外反力が作用します。また、足関節の回内には外反が含まれており、距骨下関節において過剰な外反力が作用しているということは、過剰回内が発生しているといえます。

 

距骨下関節における適度な回内は衝撃吸収作用にとっては必要なものになります。歩行やジョギング、ジャンプ、カッティング等で生じた衝撃の一部は、距骨下関節が回内することで吸収されます。この時脛骨には内旋運動が伴うが、足関節に過剰回内が生じている場合は、脛骨もより大きく内旋方向へ変位します。

 

 

{2}反張膝

後天的に形成される構造的疾患で、膝関節が過伸展している状態のことを言います。スポーツ障害に限らず、膝関節周辺構造の傷害リスクを高める要因となります。膝関節への過伸展の反復的に発生し、膝関節後側の靭帯、関節包、筋肉などの軟部組織へ慢性的負荷が加わります。

前十字靭帯は、膝関節の伸展に伴い伸張され、膝関節の過剰伸展が反復されると前十字靭帯に大きな負荷が加わります。

 

 

{3}下肢筋肉群の機能低下

前十字靭帯は、脛骨の内旋と前方へのずれを制限しています。一方ハムストリングスは、膝関節の外旋・内旋及び前方の安定性を確保しています。ハムストリングスは前十字靭帯の機能を補助している非常に重要な筋肉になります。ハムストリングスの機能が低下すると、前十字靭帯や膝関節関節包などの傷害リスクが高くなってしまいます。

 

 

{4}固有受容器の機能低下

膝関節の安定性は機械的安定性と、中枢神経系〜関節間の相互作用によって決定されます。中枢神経が膝関節からの知覚情報を明確に認識できなければ、膝関節の不安定性の原因となります。このようなコンディションで同じ動作を繰り返すと、関節周辺組織の微細外傷を発生させてしまいます。

 

 

 

②性差

{1}ホルモンバランス性差

膝関節の不安定性に対して、体内ホルモンの影響が示唆されています。またエストロゲンが増加すると、前十字靭帯の線維芽細胞並びにコラーゲン生成が減少するという報告もあります。

 

{2}解剖学的性差

女性は男性よりも骨盤の横幅が広いため、それに伴って膝関節への負荷が大きくなりやすい傾向があります。