女性ホルモンの大切さについて 〜エストロゲン編〜
こんにちは!
パーソナルトレーナーのけいすけです!
今回は身体を作るホルモンでも特に「女性ホルモン(エストロゲン)」についてお伝えしていきます。
以前にホルモンの働きについてまとめております。
女性ホルモンであるエストロゲンは、ステロイドホルモンで卵巣の顆粒膜細胞、外卵胞膜細胞、胎盤、副腎皮質、精巣で生成されます。卵胞の発育とともに産生されるため、「卵胞ホルモン」とも呼ばれています。
[エストロゲンの作用]
①女性性器の発育促進
思春期においてエストロゲンは卵巣、子宮、膣、外性器の発育を促します。成人器では卵胞の発育を促進します。卵管の運動性を高め、卵胞の顆粒膜細胞の卵胞刺激ホルモンに対する感受性を増加させ、分裂活動を盛んにします。
またエストロゲンの分泌量増加に伴い、子宮粘膜の血流が増加するのに伴い子宮筋は肥大し、自発収縮が盛んになります。他にもエストロゲンにより膣での細胞分裂、膣上皮の角化が促進します。
②代謝への作用
男性ホルモンとは異なり、タンパク質代謝に対する作用は強くないが、一方でTCA回路の促進作用を持ちます。脂肪細胞における脂肪合成を亢進させることで、血中コレステロールが減少します。
③性欲亢進
エストロゲンが視床下部の性中枢を興奮させると考えられています。
④皮膚のターンオーバー
エストロゲンが増加すると皮膚細胞の増殖が促進し、ターンオーバーが早まるとされています。ある研究によると、エストロゲンが表皮細胞の生成、成熟、剥離のいずれにおいても重要な役割があるとの結果が出ています。
⑤血管への作用
エストロゲンはさまざまな機序によって動脈硬化を抑制されます。血管の健康状態を維持しているとされています。
[エストロゲンの種類]
①エストロン(E1)
副腎・性腺で生成されるステロイドホルモン、アンドロステンジオンより生成されます。生理活性能はエストラジオールの1/3~1/2、エストリオールの5倍と言われ、閉経後の主要エストロゲンとして知られています。
②エストラジオール(E2)
エストロゲンで最も生理活性能が高くなります。主に卵巣で産生され、妊娠中は胎盤性エストロゲンの一部として働きます。思春期や不妊症、更年期、閉経における卵巣機能の評価基準となります。
③エストリオール(E3)
妊娠時母体の肝臓と胎盤、胎児の副腎にて生成され、胎児の生命状態の指標となります。
性腺の発育を促し、出産時に子宮頸管を拡張します。
[エストロゲンの欠乏に関する疾病]
エストロゲンは18~40歳で分泌量が最も多く、閉経前後で急激に減少します。この分泌量の変化が激しい時期を更年期と呼び、その時期は40代後半と言われていますが個人差はあります。
全身の臓器に影響するエストロゲンの分泌量が低下することで、人体には以下のような症状が見られます。
・月経異常
・血管運動性神経系症状
・精神神経系症状
・泌尿生殖器の萎縮
・高コレステロール血症・心血管系疾患
・骨粗鬆症
[症状への緩和方法]
①バランスの良い食事
②良質な睡眠
③積極的な運動
また、味噌や醤油に含まれるイソフラボンの1つであるダイジンからは、腸内フローラの代謝によってエクオールが生成されます。エクオールのエストロゲン活性により、更年期障害の緩和や予防効果が報告されています。